味噌づくりは昔から寒仕込みが良いとされています。
それは寒さのために雑菌が少なく、夏に向かって気温の上昇とともに徐々に発酵が進むことで味に深みが出るためです。
ここ道志村でも味噌づくりの季節を迎えました。
道志村の味噌づくりの特徴は、「穴蔵」でつくった麹を使うことです。
穴蔵とは土に横穴を掘ったもので、麹づくりや野菜などの貯蔵に使われます。
そもそも麹づくりには温度管理が大切です。
生き物である麹が活動しやすい温度を保ってあげます。
そこで昔の人は土穴の保温性に目を付け、麹づくりに活かしたのだと思います。
今や機械で温度管理をして麹づくりをおこなうのが一般的ですが、道志村は穴蔵をつかった麹づくりがおこなわれています。
長年穴蔵をつかった味噌づくりをされている方に密着して、3日間に渡る麹づくり〜味噌の仕込みまでの様子を学んできました!
1日目はお米を蒸かすところからはじまります。
この日に用意されたいたのは40kgのお米。
前日に研いで一晩吸水させてありました。
薪を焼べて数回に分けて蒸かします。
炊くならまだしも、蒸かすにはなかなか時間がかかります。
まだお米の芯があるかな?というような固さで蒸し上がりを迎えました。
アツアツのお米は一度あら熱をとるため、広げておきます。
熱いままではこのあとの種麹をまぶしたときに、麹菌が死滅してしまう恐れがあるためです。
お米を広げるたびにいい匂いが漂います!
少しお米が冷めたところで種麹をつける作業です。
「もやし」とも呼ばれる種麹。粉末状になっていました。
下の写真の種麹は味噌用で、このほかに醤油用の種麹もあります。
ちなみに味噌用は白い麹菌、醤油用は黄色い麹菌だそうです。
ふりかけのように、種麹をお米に振りかけていきます。
粉末の麹は昆布茶みたいな色だなぁと思いました。
そして、丹念にお米と種麹を混ぜていきます。
しっかり混ぜないと麹のつき方にばらつきが出てしまうとのこと。
何度も何度も混ぜていきます。
次は混ぜ終わったお米を容器に詰めていきます。
お米はこの容器のなかに入ったまま、穴蔵で一晩を過ごします。
これまでの工程を何度か繰り返した後、穴蔵を温める作業にとりかかります。
広葉樹の薪や炭を使って温度を上げていきます。
このときの穴蔵の温度は約20℃!
だんだんとあったまっていきます。
こうして種麹のついたお米は穴蔵で一晩を過ごします。
次の日にはどうなっているのか?
お楽しみに!
文:なかじま[簡単に麹づくりをするならこたつがオススメだそうです(^^)楽チン!]
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